メリットと有効性

強度変調放射線治療(IMRT)のメリット

 

放射線は目に見えず、照射されても何も感じませんが、細胞には損傷を与えます。この作用はがん細胞だけでなく、正常細胞でも起こりますが、正常細胞はがん細胞よりも損傷の程度が軽く、また修復する能力ががん細胞よりも高いため、放射線治療を行うことができるのです。

従来の放射線治療では、この性質を生かし、正常細胞とがん細胞を含む広い範囲に対して放射線を照射しています。このため25回から30回に分割して少しずつ照射していました。

しかし、放射線をがん細胞だけに照射し、正常細胞には全く照射されないように出来れば、副作用を軽減させ短期間で治療することが可能になります。現実的には、正常組織に全く放射線を照射せずに治療することは不可能ですが、当クリニックでは、がん細胞に集中的に照射することにより、より安全な治療を短期間で行うことを目指しています。

期待される細胞の変化

放射線ががんに照射されると、がん細胞の核の中にあるDNAを切断します。DNAが切断されると、がん細胞は、増殖し続けることが不可能になり、がんは縮小し、制御されるに充分な線量が照射されると最終的にがんは消失します。

分割照射の優越性

放射線は酸素の豊富な環境で強い殺細胞効果を示します。腫瘍血管が腫瘍に酸素を供給していますが、腫瘍の内部には酸素が行き届かない低酸素分画が存在しています。放射線を照射すると酸素濃度の高い細胞分画から細胞死滅しはじめ、酸素の豊富な細胞分画が死滅することにより酸素濃度の低い細胞分画は高い分画に変化します。このメカニズムを分割照射による再酸素化といい、分割照射が単回照射よりも優れている理由のひとつとされています。

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